バラツキミミズ

 フトミミズ科 > バラツキミミズ Pheretima confusa Ishizuka, 1999

Pheretima confusa Ishizuka, 1999c: 116; 石塚, 2001: ##.

タイプ標本

タイプ産地:Mt. Takao(東京都八王子市 高尾山)

タイプ標本所在地:ホロタイプ 国立科学博物館(NSMT-An-275)

         パラタイプ 国立科学博物館(NSMT-An-276)

形態

<外部形態>

 全長 100–145 mm、体幅 3.3–4.0 mm。体節数 80–120。

 体色は、背面は明赤褐色で、腹面は明黄褐色。

 剛毛数は第 7 体節で 30–34 本、第 20 体節で 38–42 本。

 第一背孔は第 11/12 体節間溝または第 12/13 体節間溝に開口する。

 受精嚢孔は 4 対で、第 5/6/7/8/9 体節間溝にあり、受精嚢孔間距離は体周の約 1/3。環帯は第 14–16 体節を占める。雌性孔は一つで、第 14 体節の腹面中央に開口する。雄性孔は突出型で、中程度の多きさの平板状で、第 18 体節に開口する。雄性孔間距離は体周の約 1/3。吸盤状型性徴が受精嚢孔域と雄性孔域の両方にある。受精嚢孔域では第 7–9 体節の剛毛線より前側で、受精嚢孔よりやや内側にあり、受精嚢孔に接している。また、第 6–8 体節の剛毛線より後ろ側にもある。雄性孔域では、第 17–18 体節(まれに19体節にも)の剛毛線より前側で、雄性孔よりやや内側のラインに性徴がある。性徴の位置や個数に個体差がある。

 

<内部形態>

 隔膜は、第 5/6/7/8 体節間と第 10/11/12/13/14 体節間ではとても厚く、第 8/9/10 体節間では欠く。

 腸管は第 16 体節から開始する。腸盲嚢は鋸歯状型で、第 27 体節に開口し、3–4 体節前方へ伸びる。

 受精嚢は 4 対で、第 6–9 体節にあり、主嚢は長いシャベル型で、太い導管を持つ。副嚢の嚢状部は楕円形で、導管を持つ。貯精嚢は大きく、背面を第 11–12 体節まで広がる。摂護腺はとても大きく、第 16–21 体節まで広がり、導管は雄性孔に接続する。胞状生殖腺が第 6–9 体節、第 17–18 体節にあり、性徴につながる。

 

 

分布

 東京都(Ishizuka, 1999c; 石塚, 2001)、山梨県(石塚, 2001)から記録されている。

図 これまでに出版された文献に基づく、バラツキミミズの分布確認地点。


備考

 Blakemore(2003, 2012b)は本種をヘンイセイミミズのシノニムとした。

 体サイズやプロポーション、体色等から同種とは思えず、今後の形態学的・分子系統学的再検討が必要である(南谷, 私見)

引用文献

Blakemore RJ, 2003. Japanese earthworms (Annelida: Oligochaeta): A review and checklist of species. Organisms Diversity and Evolution 11: 1-43.

Blakemore, R.J., 2012b. Japanese earthworms revisited a decade on. Zoology in the Middle East 58 suppl 4: 15-22.

Ishizuka K, 1999c. New species of the genus Pheretima s. lat. (Annelida, Oligochaeta, Megascolecidae) from Tokyo, Japan- part II. species with serrate intestine caeca. Bulletin of the National Science Museum (Japan). Series A. Zoology 25(2): 101-122.

石塚小太郎, 2001. 日本産フトミミズ属 (Genus Pheretima s. lat.) の分類学的研究. 成蹊大学一般研究報告 33(3): 1-125.