シマオビフトミミズ

 フトミミズ科 > アズマフトミミズ属 > シマオビフトミミズ Amynthas subalpinus (Ishizuka, 2000)

Pheretima subalpina Ishizuka, 2000a: 25; 石塚, 2001: ##.

  Amynthas subalpinus 坂井, 2004: 42.

タイプ標本

タイプ産地:Sayama Park(東京都東村山市 狭山自然公園)

タイプ標本所在地:ホロタイプ 国立科学博物館(NSMT-An 306)

         パラタイプ 国立科学博物館(NSMT-An 307)

形態

<外部形態>

 全長 175–250 mm、体幅 6.2–8.0 mm。体節数 112–138。

 体色は、背面は明褐色で、腹面は灰白色、各体節間溝に赤褐色の帯があるため、縞模様に見える。

 剛毛数は第 7 体節で 42–46 本、第 20 体節で 48–56 本。

 第一背孔は第 12/13 体節間溝に開口する。

 受精嚢孔は 4 対で、第 5/6/7/8/9 体節間溝にあり、受精嚢孔間距離は体周の約 1/3。環帯は第 14–16 体節を占める。雌性孔は一つで、第 14 体節の腹面中央に開口する。雄性孔は突出状型で、中程度のサイズの円形平板状で、第 18 体節に開口する。雄性孔間距離は体周の約 1/3。性徴は吸盤状型で、第 5–8 体節(まれに第 18 体節にも)の受精嚢孔に接して剛毛線より後ろ側に 1–2 対ある。

 

<内部形態>

 隔膜は、第 5/6/7/8 体節間ではかなり厚く、第 8/9/10 体節間では欠き、第 10/11/12/13/14 体節間ではとても厚い。

 腸管は第 14 体節から開始する。腸盲嚢は突起状型で、第 27 体節に開口し、3–5 体節前方へ伸びる。

 受精嚢は 4 対で、第 6–9 体節にある。主嚢はシャベル型で、嚢状部は小さな楕円形で、太い導管を持つ。副嚢の導管は細い。貯精嚢は大きく、背面を第 11–12 体節まで広がる。摂護腺は第 17–20 体節または第 17–19 体節まで広がり、導管は雄性孔に接続する。生殖腺は胞状で、第 6–9 体節にあり、性徴につながる。

 

 

分布

 東京都・埼玉県境にある狭山丘陵周辺で記録されている(Ishizuka, 2000a; 石塚, 2001)。神奈川県箱根町からも採集されているが(坂井, 2004)、その中間地点から全く採集されていないことは不可解であり、今後の検証が必要である(南谷, 私見)

図 これまでに出版された文献に基づく、シマオビフトミミズの分布確認地点。


備考

 Blakemore(2003, 2012b)は本種をヘンイセイミミズのシノニムとした。

 性徴の分布パターンや体色などが異なるため、別種の可能性が高い。ヘンイセイミミズやセグロミミズ等も含めた、今後の形態学的・分子系統学的再検討が必要である(南谷, 私見)。それまでは、とりあえず別種とみなしておく方が良い。

引用文献

Blakemore RJ, 2003. Japanese earthworms (Annelida: Oligochaeta): A review and checklist of species. Organisms Diversity and Evolution 11: 1-43.

Blakemore, R.J., 2012b. Japanese earthworms revisited a decade on. Zoology in the Middle East 58 suppl 4: 15-22.

Ishizuka K, 2000a. New species of the genus Pheretima s. lat. (Annelida, Oligochaeta, Megascolecidae) from Tokyo, Japan- part IV. species with simple intestine caeca (2). Bulletin of the National Science Museum (Japan). Series A. Zoology 26(1): 13-33.

石塚小太郎, 2001. 日本産フトミミズ属 (Genus Pheretima s. lat.) の分類学的研究. 成蹊大学一般研究報告 33(3): 1-125. 

坂井宏行, 2004. 神奈川県内における陸生大型貧毛類フトミミズ科の生物多様性及び分布特性の解明. 横浜国立大学環境情報学府 修士論文.