キオビミミズ

 フトミミズ科 > キオビミミズ Pheretima flavida Ishizuka, 2000

Pheretima flavida Ishizuka, 2000a: 16; 石塚, 2001: ##.

タイプ標本

タイプ産地:Mt. Takao(東京都八王子市 高尾山)

タイプ標本所在地:ホロタイプ 国立科学博物館(NSMT-An 296)

         パラタイプ 国立科学博物館(NSMT-An 297)

形態

<外部形態>

 全長 130–170 mm、体幅 4.2–4.8 mm。体節数 102–111。

 体色は、背面は明白褐色で、腹面は白褐色。

 剛毛数は第 7 体節で 42–44 本、第 20 体節で 46–48 本。

 第一背孔は第 12/13 体節間溝または第 11/12 体節間溝に開口する。

 受精嚢孔は 4 対で、第 5/6/7/8/9 体節間溝にあり、受精嚢孔間距離は体周の約 1/3。環帯は第 14–16 体節を占める。雌性孔は一つで、第 14 体節の腹面中央に開口する。雄性孔は突出状型で、中サイズの円形平板状で、第 18 体節に開口する。雄性孔間距離は体周の約 1/3。性徴を欠く。

 

<内部形態>

 隔膜は、第 5/6/7/8 体節間と第 10/11/12/13/14 体節間では厚く、第 8/9/10 体節間では欠く。

 腸管は第 15 体節から開始する。腸盲嚢は突起状型で、第 27 体節に開口し、4 体節前方へ伸びる。

 受精嚢は 4 対で、第 6–9 体節にある。主嚢は細いシャベル型で、太い導管を持つ。副嚢の嚢状部は管状で、細長い導管を持つ。貯精嚢は小さく、背面を第 11–12 体節まで広がる。摂護腺は大きく、第 16–19 体節まで広がり、導管は雄性孔に接続するが、しばしば摂護腺を欠く。生殖腺を欠く。

 

 

分布

 東京都の高尾山でのみ記録されている(Ishizuka, 2000a; 石塚, 2001)。

図 これまでに出版された文献に基づく、キオビミミズの分布確認地点。


備考

 Blakemore(2003, 2012b)は疑問符付きでコクショクミミズのシノニムとしている。

 本種は吸盤状型性徴を欠くことから、別種だと考えることも可能である。ヘンイセイミミズセグロミミズ等も含めた、今後の形態学的・分子系統学的再検討が必要である(南谷, 私見)。それまでは、とりあえず別種とみなしておく方が良いと考える。

引用文献

Blakemore RJ, 2003. Japanese earthworms (Annelida: Oligochaeta): A review and checklist of species. Organisms Diversity and Evolution 11: 1-43.

Blakemore, R.J., 2012b. Japanese earthworms revisited a decade on. Zoology in the Middle East 58 suppl 4: 15-22.

Ishizuka K, 2000a. New species of the genus Pheretima s. lat. (Annelida, Oligochaeta, Megascolecidae) from Tokyo, Japan- part IV. species with simple intestine caeca (2). Bulletin of the National Science Museum (Japan). Series A. Zoology 26(1): 13-33.

石塚小太郎, 2001. 日本産フトミミズ属 (Genus Pheretima s. lat.) の分類学的研究. 成蹊大学一般研究報告 33(3): 1-125.