ジュズイミミズ科 Moniligastridae

 日本で確認されているジュズイミミズ科は、ジュズイミミズ属 Drawida 1属のみ。水田など湿った泥の中や、駐車場脇の草むらなど、変な環境に生息しているものもいます。日本最長のミミズ、ハッタミミズを含んでいますので、マイナーであっても注目される分類群です。

ジュズイミミズ属 Drawida

 かつて、東・東南アジアに広く分布していたと考えられるが、寒冷化・フトミミズ科の出現によって大部分が絶滅・駆逐され、その一部がかろうじて残存していると種族であると考えられる (小林, 1941d)。

 

 本州から九州にかけて広く分布しているが、北海道からは未発見である。

 大石 (1932) は盛岡、鎌倉、高知、東京郊外から 5 新種 (D. toriuiD. kamakuraensisD. tosaensisD. hataiiD. kambarai) を報告したが、これらの形態の報告はなく種名を提案したに留まり、標本も行方不明である。このため、新種記載の用件を満たしていないので記載は認められていない。また、日本各地で採集されているが、未同定のものが多い (Ohfuchi, 1941b; 小林, 1941c, g; 大淵, 1955)。小林 (1941d) は、日本産ジュズイミミズ属は 12種 に分けられるとしている。

 なお、大石 (1932) はDrawidaにはそれまでないと考えられていた石灰腺を発見したことを報告しているが、今後の検証が必要である。

  Drawida eda Blakemore, 2010

Drawida keikiensis Kobayashi, 1938

Drawida koreana Kobayashi, 1938

オオフナトジュズイミミズ Drawida ofunatoensis Ohfuchi, 1938

ハッタミミズ Drawida hattamimizu Hatai, 1930

ハヤシジュズイミミズ Drawida nemora Kobayashi, 1936

ヤマトジュズイミミズ Drawida japonica (Michaelsen, 1892)

 

引用文献

小林新二郎, 1941c. 四国、中国、近畿及中部諸地方の陸棲貧毛類に就て. 動物学雑誌 53(5): 258-266.

小林新二郎, 1941d. 西日本に於ける陸棲貧毛類の分布概況. 動物学雑誌 53(8): 371-384.

小林新二郎, 1941g. 九州地方陸棲貧毛類相の概況. 植物及動物 9(4): 511-518.

Ohfuchi, S., 1941b. The cavernicolous oligochaeta of Japan. I. The Science Reports of the Tohoku Imperial University, 4th series (Biology) 16: 243-256.

大淵眞龍, 1955. 青ヶ島産貧毛類予報. 資源科学研究所彙報 38: 144-145.

大石實, 1932. 本邦産数珠胃ミミズ科(Moniligastridae)の新種並びにその一新器官に就いて. 動物学雑誌 44(519/520): 17-18.